まなのこんぶろぐ

自己研鑽が人よりちょっと好きなOL:공부로그

未知だからこそ知りたくなる

先日、アジア大会のサッカー、日本対北朝鮮をテレビで見ていました。日本との試合だけでなく、他競技・他国との試合でも彼らの色々な態度がニュースになっていますが、彼らの必死の形相を見ていると「こうしないと、後で国に帰って何をされるか分からないんだろうな」「社会がそうさせているんだろうな」と思わずにはいられません。

 

私には付き合って5年ちょっとの韓国人の彼氏がいますが、付き合い始めた頃から「きちんと勉強しよう」と、前より歴史問題にも目を向けるようになりました。留学して、周りのアジア人から彼らなりの歴史の解釈・日本へのイメージなどを知ったことも1つの理由です。どの国でも歴史は自国の負の部分には触れない傾向があると思いますし、各国の立場や状況によって教育も異なると思います。ただ、留学をして「同じ歴史でも、別の立場や見方をしている国があるんだ」と知れたことは大きな収穫だったと思います。

 

さて、話は逸れましたが、やはり未知だからこそ知りたくなるのが私の性格。大学時代も「ある一つの国を決めて、その国について調べた上で、みんながへぇ〜と思うようなその国の豆知識を発表する」という課題があったのですが、私は北朝鮮について発表したのを覚えています。

 

これまで北朝鮮に関する本も読みましたが、大学の教授にお勧めされて読んだ「生きるための選択」が印象に残っています。13歳で脱北したパク・ヨンミさんの自伝で、脱北後の中国での生活や、お母さんとの絆が細かく書かれています。彼女はのちに英語を勉強し、国際的な場でスピーチをして瞬く間に有名になりました。この本は英語で書かれていて、日本語Verが出たのは少し経ってから。少し暗い内容ですが、ことあるごとに読み返してしまう本です。

 

本はほぼ読まずに生きて来てしまったのですが、最近は本を読んで教養を高めたい欲が爆発していて、休みの日には図書館に行って必ず2冊は本を借りることにしています。そんな中、今回手に取ったのが「朝鮮大学校物語」。一応、物語ではあるのですが、作者のヤン・ヨンヒさんは朝鮮大学校出身でもあり、朝鮮大学校での生活や規則が事細かに書かれています。在日であることは、どういうことなのか…その国に住んでいても排他的に扱われてしまう、とても比べものにはならないと重々承知の上ですが、留学中に現地の教授に差別された時の辛い経験を思い出し、様々なことを考えさせられました。

例えば、この本の中で主人公は日本人男性に恋をするのですが、自分が在日であると打ち明けたとき、その男性はこう言います。「僕、ミヨンが在日だとか朝鮮人だとか、そういうこと気にしていないから。」本当に気にしていないかも知れないですし、国籍や生まれは関係ないと伝えたかったのだろうと思うのですが、この言葉で、主人公である「ミヨン」は傷ついてしまいます。「〇〇でも気にしない」という言葉は、その人が大切にしている価値観やアイデンティティを知らず知らずのうちに傷つけているかもしれません。

なかなか読み応えもあり、色々なことを考えさせられる本でした。

 

金メダルを取れなかった北朝鮮の選手団が、それでもよく頑張ったと国民や国から声をかけてもらえる日が来ると良いな…と陰ながら思います。